イノベーションを真正面から論じた本ではないけれど、次の一節に、とてつもないイノベーティブさを感じました。以下、抜粋です。
私は不器用な上に、のろまです。かつての会社員時代は、それを克服しようとして早足で業務をしていました。急げばミスや誤魔化しが増え、その場しのぎの仕事になりがちでした。山積する課題をクリアできない自分に苛立ちすら覚えていました。
今は、スローな私を怒る人もいません。問題が山積した場合には、放っておきます。遊びや昼寝やしたいことを優先します。「やりた~い」と思うときまで寝かせておくのです。
たとえれば、お鍋の中に問題を放り込む感じです。どんな野菜やお肉や魚も、鍋に入れて弱火にかけておけば、時間が経って気付いたときには美味しく出来上がっている。頭の隅っこに置いておけば、あるときふっと解決へのヒントが浮かんだり、時間とともに問題がいい方向に向いていたりするものです。そして 「やりた~い」 と思ったときに問題に取り掛かると、スムーズにことが進むようです。
日々仕込みにいくとき、「あぁ、まだ行きたくないなぁ」と思ったら、行きたくなるまで家を出ずにいます。好きなことを優先します。でももう行かなきゃ仕込みが終わらないというギリギリになると、「行きたくない」が「行きたい」の気持ちに変わるのです。
0 件のコメント:
コメントを投稿